放流効果は1匹のみと撃沈。次なる手段は?
とりあえずルアーをチェンジします。
MIU2.2gのどこかの上州屋のオリジナルカラーです。
このルアーは私が釣りを始めた最初の頃から使っているいわば相棒。
かならず1匹をつれてきてくれるでしょう。
キャスト!
少し沈めてから巻きます。
…
…ガッ!
きた!
思い切りリールを巻きます。
重い。
これは大物の予感です。
ドラグ音が鳴り響きます。
しかし、なかなか寄せられない。
ビクともしません。
…
……
根掛かりでした。
やっちまったーーー!
恥ずかしい。穴があったら入りたい。それが例えどっかのだれかさんのし◯の穴でも。
周りをそっと見渡します。
誰もこちらを見ていません。自分の釣りに集中しているようです。
いや。
きっと心の中では
「うわー。あいつ根掛かりでドラグ鳴らしまくってるよ。大物気取りか恥ずかしい奴。どっかのだれかさんの◯りの穴にでも入ってろよ。」
そう思われているはず。
そのとき隣のおじさんアングラーと目が合います。
ニコッと微笑み頷いていました。
それはまるで
「わかるよその気持ち。ついついかかっちゃったと思うよね。おじさんも若い頃はそうだったよ。」
と、語りかけてくれているような微笑みでした。
ありがとうおじさん。気持ちが楽になりました。
やってしまったことは仕方がありません。素知らぬふりでルアー回収を試みます。
思いっきり引っ掻けてしまったルアーは外れる気配もなく、泣く泣くラインを切ることにしました。
こうして私の思い出のルアーとモチベーションは宮城アングラーズヴィレッジの池の底へと沈んでいったのです。
意気消沈な私。すがる思いで手にしたルアーは
セニョールトルネード
ZacT craft(ザクトクラフト) ルアー セニョールトルネード #1 レッド
もはやこれしかありません。
時間も迫ってきており私には時間がないのです。
早速投げます。
ダメです。
私の気持ちがルアーから魚たちに伝わるのでしょうか?当たりすらありません。
ただただラインがよれていく。
穂先に絡まり始めてしまいました。
もはやここまでか…
諦めかけていたそのとき
「どうですか?」
そんな私の前に救世主が現れたのです。